とぺ子の犬小屋

きままにゆるゆる。青い鳥の俗世から離れた犬の隠れ家です。

【新CoC】01/13「凍てつく使命」【卓感想】

今年一発目の卓初め。
1年と2ヶ月ぶりに新クトゥルフ神話TRPG(以下、新CoC)をやりました。
一度遊んでから次に遊ぶまでのスパンを開けがちで、毎回ルールがうろ覚えの新CoC。
KPのまきさんに介護ルール解説をしてもらいながらも通過してきました。

以下、感想になります。
シナリオのネタバレを含みますので、未通過の方はご注意ください。

シナリオ概要

今回通過したのはこちら。

クトゥルフ神話TRPG
「凍てつく使命」作:まき

探索者が共通の友人の家に集まり、ボードゲームを楽しく遊ぶところから物語は始まる。その翌月、奇妙なアーティファクトによって、友人と探索者の身に恐るべき呪いが降りかかる。探索者は生き延びるために調査をし、危険を承知でこの福根を断たねばならない。

(トレーラー画像より引用)

今回はまきさんの自作シナリオを回していただきました!
シナコンに応募したシナリオとのことでしたが、規定20,000文字のところ11,526文字と約半分。プレイ時間はざっくり3時間くらいで、CoCでは比較的ライトな部類に入るのではないかと思います。
しかし、流石はまきさんのシナリオ。
短い時間でも日常から徐々に神話的事象に巻き込まれていくという、クラシックなCoCを存分に堪能できます。相変わらず物語の筋や情報収集での誘導は素晴らしく、想定を外れても対応できる点も含めて本当に尊敬しかないです。そのうえ、クライマックスのスケールも申し分なし。ロスト覚悟の駆け引きもあり、ちゃんとヒヤヒヤできるのも個人的には好印象でした。
やはり、阿鼻叫喚しながら楽しむクトゥルフはたまりません。
公式シナリオのようなシナリオがお好きな方には、ぜひおすすめしたい一本です。

参加メンバー

KP:まきさん
いつも大変お世話になっている御人。
僕のTRPG仲間の中では一番遊んでもらっていると思います。
今回も新年早々、ありがとうございました!
今年もよろしくお願いします…!

まきさんの魅力は沢山あるのですが、即座に思いつくのは機転の良さや公正なマスタリング、そしてシステムの魅力を存分に活かしたシナリオ。
今回もフルに楽しませていただきました。
毎度思うのですが、ご本人に回していただけるのって本当に光栄でして!!
私が未通過のまきさんオリシはまだまだあると嬉しい話を耳にしたので、これから少しずつ通過させていただけたらと思います。

それはさておき、今回のシナリオでは困惑させることだらけだったかと思います。
過去にも何度か回したそうですが、今回初めてという言葉を何度も耳にしました。
おそらく他PCの家の屋根を吹き飛ばすのは、先にも後にも僕だけだと思います。
もし、ほかに新たな屋根と飛ばす人がいたらぜひ教えていただきたいです。

PC:有栖川ありすがわ 聖夜のえる (PL:あまねさん)
あまねさんの新規探索者の聖夜くん。今回の生還者です。
ゲーム会社の社長令息ということで、大抵のものは持っているだろうと骨董品やら儀式に使用する品を全て調達させられ、果ては家を儀式の場所にされたりと散々な目に遭いました。
言い出しっぺは大体、僕のPCである夏越麗なので、ごめんと言う気持ちでいっぱいです。
それはそうとして、僕は苦労人好きなのでとても楽しくいじらせていただきました。
反省はしていますが、後悔はしていません。

今回印象深かったのは、あまねさんもとい聖夜くんの直感が冴え渡ったときのことです。
彼の部屋で儀式を行う流れで、部屋の階層を決める際に3階(最上階)を選択。この判断のおかげで屋根が吹き飛ばされても、無関係の被害者を産むことはありませんでした。
これまでの卓でもあまねさんの直感にお世話になったことは多々あり、割と的確な印象があります。ぜひ私にも欲しいスキルのひとつです。

あとは、麗がロストした後の対応が本当に優しかったです。
家族への連絡や飼育していたペットの世話の引き継ぎ、そして麗の形見である6ペンスコインを大事にしてくれたりと、友達として想ってくれているのがひしひしと伝わりました。
キャラ作成時の余談で、あまねさんから聖夜くんは友人関係は広く浅くの軽薄な感じと聞いていたので、そこまで想ってくれているのは素直に嬉しかったです。
最後の屋根が吹き飛び、独りになった部屋で空を仰ぐ様はなんとも…。(合掌)
傷を抱えて成長していく子がかなり好きなので、彼の今後がとても楽しみです。
ぜひまた同卓したいですね…!

PC:夏越なごし うらら(PL:とぺ子)
僕のPCであり、都内の家政婦事務所に勤める家政婦の女性です。
探索・戦闘・他言語(英語)とマルチに活躍できる子ですが、性格は非常にマイペース。
抑揚の少ないトーンで他人をいじったりボケをかましたりします。
今回も探索・戦闘パートではそこそこ活躍できたかな?と思っています。
しかし、問題はクライマックスでした。
屋根も吹き飛ばされる強風の中、飛ばされないよう周りのものにしがみつくSTR判定。
成功率は40%。
幸運を60消費して堅実に行くか、プッシュ成功を狙うかという局面でした。

(▼以下、言い訳タイム) 流石の僕も5%とか10%とか25%の初期値だったら賭けません。
でも、40%なら…ほら、行ける気がして来ませんか…?
ロマンチストとぺ子は、さほど分の悪くない運命をかけたダイスに弱いです。
神格クラスのSANチェックやDX3rdのバックトラック、ソシャゲガチャの最後10連を回す時のような、Enterを押す手が震えるひりついたドキドキ感、何度やってもたまりません。
その度に絶望するまでがオチなのですが、幾度となく散々な目にあってももう一度と思ってしまうのはもはや魔力です。
今回もね…ダメだとわかっててもやりたくなっちゃったんですよ…。
反省はしていますが、後悔はしていません(2回目)
(言い訳タイム終わり)

結果は惨敗でした。
まあ、そんなこともあるよね…と思いつつ、私以上にあまねさんPCの聖夜くんが傷心しているのを見て胸が痛みました。
このシナリオの救いはロストした探索者が行方不明ということ。
そう、夏越が死んだのか運良くどこかで存命しているのか、それは誰にもわかりません。
シュレディンガーの夏越の完成です。
ぽっくり亡くなっているのもよし。どこかでゆるゆる生活していてもよし。
どちらも夏越らしいなと思います。

残念な結果には終わりましたが、スリルを存分に味わえて本当に楽しかったです!
ありがとうございました!

感想

個人的にシナリオの印象深かったポイント。
まずはシナリオの導入ですね。
友人であるNPCの堤くん宅で集まり、雑談をしながらボードゲームをします。
それも実際に。(ここがポイント)
今回はボードゲームアリーナの「マラケシュ」をやりました。なかなかシンプルなルールなうえ、1プレイがさっくり遊べる手頃さが魅力です。
私もあまねさんも初プレイで、シナリオ中に堤くんがルール解説までしてくれました。もちろんRPは続きますし、シナリオ上の情報も出ます。
普通に混乱して聞き返すこともありましたが、リアリティは満載で楽しかったです!
ボードゲームしながら茶番RPというのは新鮮でしたが、1ゲーム単位でRPが区切れると考えると冗長になることもないので画期的だと思いました。
卓中にボードゲームができる展開がまず限られますが、これを参考にタイムキーパリングの方法を考えてみるのも良さそうです。

次に事件の発端になった堤くん周りについて。
私のリアルINTが死んでいて気が付かなかったのですが、彼の家の伏線がすごすぎまして…。
儀式に必要なものを含め、シナリオ中に必要なものは大体何でも揃います。ドンキかな?
それも、ちゃんと描写の中でね…後の展開で使えそうなものは伝えられてるんですよ…。
謎解き好きとかこういうの好きだと思います。
今回はポンコツやらかしましたが、僕も大好きです。

あとは最後の屋根が吹き飛ぶ展開、個人的にはめちゃくちゃツボでした!
まきさん曰く、これがやりたかったとのこと。
この展開が浮かぶの、中々とんでもないと思います(褒め言葉)。どんな発想したら浮かぶのか、ぜひ聞きたいところです。
個人的ツボはこれだけにとどまりません。
屋根が吹き飛ぶってそうそうないと思うのですが、夏越もとい僕の提案のせいでPCである聖夜くん宅の屋根を吹き飛ばすというね…。
想定では儀式は外、もしくは堤くんの家でやるそうです。
そんなことある?という驚きやら衝撃やらで大爆笑でした。
後にも先にも他PCの家の屋根を飛ばすことはないと思います。
むしろ、今後は飛ばさないように気をつけたいと思います。

何度もお伝えしてると思いますが、把握しやすい情報量に満足感のあるボリュームでとても遊びやすいシナリオでした。
素敵なシナリオをありがとうございました!

最後に

最近はもっぱらDX3rdで遊ぶことが多かったのですが、久しぶりにクトゥルフで遊ぶと楽しいですね!流行のエモシをそこまで通過していないというのもあると思うのですが、やはりクラシックスタイルはたまりません。
次のまきさんシナリオに参加するうえで、残るはSAN値26の探索者のみ…。
そんなことをぼやいたら、あまねさんに怒られました。
新規探索者か、旧クトゥルフからコンバートするか、まだ決めかねています。
それでも、次のシナリオが今から楽しみです。
素敵なオリシを回してくださったまきさん、同卓してくださったあまねさん。
同卓ありがとうございました!