とぺ子の犬小屋

きままにゆるゆる。青い鳥の俗世から離れた犬の隠れ家です。

【DX3rd】02/12「潔白証明のブラッドリブラ」【卓感想】

志樹さんとのうちよそクロス2回目!
昨年年末、卓納めに「Hello #End World」を回していただいたお礼に 今度は私がGMをしました!いつ以来でしょうか……とにかく久しぶりということだけは自覚しています。

それはそうとして、ダブルクロスのタイマンシナリオのGMは初めてです。
最近、備忘録の冒頭で初めてや2回目という言葉をよく使っている印象がありますね…!
それだけ新たな試みが多いということなのでしょう。そういうことにしておきます。

以下、感想になります。
シナリオのネタバレを含みますので、未通過の方はご注意ください。
※「Hello #End World!」のネタバレも含みます!ご注意!!

シナリオ概要

今回通過したのはヒワダ ヤルコさん作「潔白証明のブラッドリブラ」。
「Hello #End World」の指定HOにより、UGNチルドレン×レネゲイドビーイングという少々特殊な組み合わせのため、ワークス指定がないこちらのシナリオを選ばせていただきました。

トレーラーはこちら。

無為なき標は一縷の祈り
慈悲なく秤はひとり傾く

ある日、UGN内部に衝撃が走る。
UGN本部の重役がとあるオーヴァードによって殺害されたというのだ。
容疑者となり、処断を待つ身となったあわれな罪人は──あなたの××だった。

高邁な理想に旗幟きしは立ち
全ての錯誤は真へと至る

ダブルクロスThe 3rd Edition
『潔白証明のブラッドリブラ』

──ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。

クトゥルフ神話TRPGによく見るエモいシナリオの影響か、個人的にタイマンシナリオは茶番多めや自己犠牲の印象が強いです。こちらのシナリオはタイマンならではのGMPCとPCの関係性を描きつつ、しっかりとダブルクロスの雰囲気を楽しめるところがポイント。
GMPCがPCを庇って自己犠牲をするわけではなく、本当に事件に巻き込まれてっていうところも個人的にはとても好きです。相手のことが大好きだからって死ねばいいってもんじゃないんです。相手のことが好きなら死なないで一緒に生きてください。

大筋は「冤罪を掛けられたGMPCが遺産の効果で誰にも信じてもらえなくなる」というものなのですが、その中でただ一人PCだけがGMPCのことを信じられるって言うのも良いですよね…! その冤罪を晴らすために奔走するわけです。

最後にどちらが死ぬかとか、死なないとどうにもならない展開よりも、たった一人でも相手のためにどこまでも頑張る話が好きです。お互いの生死が関わるような事件はたまにでいいんです。たまにだからこそ、クリティカルヒットするんです! (力説)

ダブルクロスのタイマンが気になる! ちょっとコアなワークスだけど継続がしたい! タイマンでもちゃんとダブルクロスがしたい! そんな方にぜひおすすめしたい一本です。

参加メンバー

GM:とぺ子
久しぶり過ぎてガバガバでした。本当にすみません。穴があったら入りたいです。
レギュレーション告知時に秘匿HOを渡し忘れるGMがおりますでしょうか?
他でもない、僕です。
幸いにもキャラクター設定や情報に支障が出るものというよりは切り札となるリソースのため、シナリオ開始直後の配布で事なきを得たわけですが、これが設定に関わるものだったらと思うとぞっとしますね…。
対策としては事前にシナリオをちゃんと読み込むことでしょうか。
全体的に準備を早めに終わらせるって言うのが一番ですね…!

GMPC:四十崎あいさき 静馬しずま
僕のキャラです。善人みたいな人柄の暗殺者。
殺しの才能がありながら戦いたくないというタイプですね。純粋培養のUGNチルドレンでもないので、平凡に憧れています。日常を大事に思うタイプの真っ当な青少年です。

白鷺ちゃんとは平行世界で出会ってから、こっそり自分の部屋で匿っていたりします。
今回は部屋の主である静馬が部屋に戻ってこないところを不審に思うところから、シナリオが始まりました。
きっと白鷺ちゃんがチルドレンだったら殉職の可能性が頭をよぎりそうですが、元平行世界のレネビということで、何で帰ってこないのかと素直に思って貰えてありがたかったです!

静馬自身、チルドレンとしての活動に後ろめたさを感じているため、今回のような冤罪だったりというのはとても相性が良いと思います。
そのうえ、遺産やEロイスの効果で自分すらも信じられないわけですからね…。冤罪ってわかってたらちゃんと抗ったりと信念はある方ですが、その確証が得られなければ自罰的な方向に働くでしょう。
今回は白鷺ちゃんがしっかりと冤罪と主張してくれたこともあり、白鷺ちゃんのことを信じることで婉曲的に自分を信じることができました。真が強いヒロインっていいですね…。大好きです。

データ構成的には、オルクスピュアの《ダンシングシミター》型。《妖精の手》もあるので、NPCにももってこいです。タイマンですからね、この辺は実はデータ組むときから考慮していましたとも。
今回はPCではなく、NPCにも近しいのでこの程度で…。いずれPCすることがあれば改めてコンセプト等をまとめたいと思います。

PC:白鷺はくろ(PL:志樹さん)
平行世界のレネゲイドビーイング。元の世界でとんでもない実験に利用され、終末世界に独り取り残されていたところを、偶然平行世界に迷い込んだ静馬によって彼の世界に連れて来られました。
純真無垢で芯が強いヒロイン。自分のしたことやその被害についてしっかりと受け止めており、人間の物差しで考えて心を痛める辺りが本当に光ですね…!
こういう子に業を背負わせるのって、心に消えない傷が残るので良くないと思うんですよ。それはそうとして、個人的には大好きです。タイマンならなお良しです。

先述の通り、芯が強い白鷺ちゃん。周りが何といおうと最後まで静馬のことを信じてくれる辺り、本当にこのシナリオに来ていただけて良かったと思います。我が選択に一片の悔いなし。
もうね、どこから見ても噓を吐くような子じゃないですし、優しい嘘よりもちゃんと真実を継げてくれるタイプだと思うので、静馬からの信頼も厚いです。
情報収集で確信を得る前から信じてくれることがどれだけありがたいことか…。性格だけで見れば殺人なんてしなさそうですが、殺人適性のある能力をしているので、悩まれてもおかしくなかったです、正直。
本当に静馬が手にかけていたとしても、このシナリオとまったく同じムーブをする気がするので、真偽の判別が困難を極めそうです。今回は冤罪でしたが、次回があれば…どうなるでしょうか。その時の白鷺ちゃんが何を信じるのかも楽しみです。

前回はGMPCだった白鷺ちゃん。今回初PCということで支援型からリビルドを経てアタッカーとして再臨しました。
設定としては平行世界ではオリジン:サイバーだったものの、静馬の世界に来てレネゲイドがオリジン:ヒューマンに変質したということで、元サイバーをしっかりと生かしたブラックドッグの雷系RCアタッカーです。
安定した命中率と安心感のある攻撃力でしっかりと敵を薙ぎ払ってくれました。

感想

白鷺ちゃん可愛いの一言に尽きますね。正統派ヒロイン万歳。
シナリオ序盤で、静馬の冤罪を信じる女性NPCと白鷺ちゃんが話すシーンがあるのですが、無自覚で嫉妬してる辺りも本当に可愛かったです。愛おしいですよね、こういう子。
最終的にその女性NPCもエネミーの影響を受けて、あっさりと手のひらを反すので正ヒロインは白鷺ちゃんだけです。ご安心ください。

あとは、クライマックスで件の遺産と対話が出来るのですが、白鷺ちゃんがレネゲイドビーイングということで本筋とはまた違った視点で掛け合いができたのも楽しかったです。
本来は人間に説く形では話が進むのですが、今回の遺産も白鷺ちゃんも人類に脅威をもたらす能力を秘めたレネゲイドビーイングという共通項もあったので、今回は共感や意見を求めるようなスタンスになりました。
シナリオの筋を追うのももちろん良いのですが、その卓ならではの要素があるのが個人的には好きです。

戦闘直後のエンディングでも思うのですが、散々エモいシーンをしておきながらお互い無自覚ですれ違ってるの本当に…。
これはこれでもどかしさを楽しめるのですが、その反面はよ気付けという気持ちが顔を出し……、二人が抱いてる気持ちを自覚するのはいつになるんでしょうね…!
まだ当分先だとは思いますが、ひとまずは次のシナリオまで穏やかな日常を過ごしてもらえたらと思います。

最後に

ダブルクロスのタイマンって、クトゥルフ神話TRPGほど自己犠牲っぽさが無くて個人的には好きだなぁと思いながら回していました。やっぱり、逆境で諦めずに努力する姿って良いですよね。
余りにも理不尽でなければ、バッドエンド・メリーバッドエンドも美味しいのですが、どん底まで落ちてから掴みに行くハッピーエンドが一番好きです。どん底まで落ちるからこそ、幸せになって欲しいという思いも芽生えるもの……。
幸せになれたら拍手なのですが、足掻いた結果で幸せを掴んだのならスタンディングオベーションです。喝采ですね。

ただ、タイマンだと戦闘バランス…もはやバランスというのかも危ういですが、エネミーデータや戦闘ギミック等は今までの肌感覚とは変わりそうな気がするので、そこはもう少し勉強したいと思います。何ごとも経験が一番ですね。修行します。

ガバガバなGMに最後までお付き合いいただいた志樹さん。
同卓ありがとうございました!