とぺ子の犬小屋

きままにゆるゆる。青い鳥の俗世から離れた犬の隠れ家です。

【DX3rd】02/24「潮騒が呼んでいる」【卓感想】

ダブルクロスクトゥルフ神話がコラボしたシステム内最新のステージ、“クロウリングケイオス”で遊んできました。昨年「インキュベーターの楔」を回していただいたときが初めてで、今回は2回目。
まだまだルールがふわふわなので、同卓者さんにたくさん支えていただきました。
世界観もルールも固有色が強く…。慣れ親しんだダブルクロスでも、もはや別ゲーです。

以下、感想になります。
シナリオのネタバレを含みますので、未通過の方はご注意ください。

シナリオ概要

今回通過したのはクロウリングケイオスに掲載の公式シナリオ「潮騒が呼んでいる」。
掲載されている一番目のシナリオですが、回るのは二番目になりました。

トレーラーはこちら。

 "海が呼んでいる"
 それが、消えた少女の残した最後の言葉だった。

 D市を覆う乳白色の霧は町を錆色に染め、寄せては返す潮の香りが断罪を告げる。
星々が輝く空に人々は救いを求めて祈るが、それに答えるのは寒々しい銀河に響き渡るあの悍ましき神々の嘲笑だけだ。

 運命、狂気、あるいは単なる愚かさに導かれるようにして、オーヴァードたちはD市の地下に眠る古代墓へと挑む。

ダブルクロス The 3rd Edition 『潮騒が呼んでいる』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉

内容は本当にそのままクトゥルフ神話TRPGのシナリオをダブルクロスにコンバートした感じでした。
物語の構造が違うこともあり、やはり普段のダブルクロスとは毛色が違いますね…!ヒロインと接することができるのがOPの次はクライマックスというところが新鮮でした。
クトゥルフ神話TRPGからダブルクロスに移った場合はああ~となる部分ですが、元々ダブルクロスを遊んでいた人たちが同じ感覚で行くと物足りなさを感じることもありそうです。
その辺は棲み分けって感じになりそうですね…!

参加メンバー

GM:たっつんさん
今回はたっつんさんにGMをしていただきました。
思えば、ダブルクロスを回してもらうのは初めてな気もします。人物の描写が上手い方なので、NPCが生き生きとしていたのが印象的でした。
加えて、PC達の行動に対する演出の変更などささやかな機転が素敵でしたね。イシさんPCの村雨さんが護符の儀式に失敗しても、失敗したので終わりではなく不格好な護符として描写したりと、行動としてしっかり捉えられているのが傍目に見ていても良いと思いました。
戦闘処理もさすがのベテラン。サクサクと処理していただけてとても頼もしかったです。むしろ、手間取ったのはPCたちの方でしたね…!笑

PC①:瑞谷みずたに 次春つぐはる (PL:まきさん)
病弱ゆえに入退院を繰り返す高校生であるまきさんのPC。とても病弱とは思えない火力が今でも脳裏に焼き付いています。とんでもなかった。

全体を通して大人しい青年という印象だったのですがヒロインの津奈木 楓ちゃんがいなくなった時には急いで探しに向かったりと情の深さも垣間見えました。普段お世話になっている分。今度は自分がっていうスタンスも良いですね…!

戦闘面ではPT中、ただ一人のアタッカー。初めは火力が欲しいと言っておりましたが、最終的にはイシさんPCの村雨さんと融合して完成するとんでもない怪物になりました。
装甲無視、ガード不可のシーン攻撃は瑞谷くん&村雨さんだけで163点。支援込みで195点になりました。そこに、あまねさんPCの紫翠ちゃんの輝くトラペゾヘドロンが乗り、ボスには215点を叩きつける結果に。アザトースシンドロームもないのに神話生物級の火力でしたね、恐ろしや…。ゾスの落とし子をワンパンで落とす一撃は天晴でした。

PC②:天ケ瀬あまがせ 紫翠しすい (PL:あまねさん)
この世界のUGNには珍しい素直で真面目なチルドレン。やはり、UGNの信用が地の底まで落ちていることもあり、良い子とは貴重だと思います。眩しさが違いました。
事件解決のために一生懸命動いてくれるので、支部長としてもRPがしやすかったです。感謝…!

戦闘面では一緒に頭を抱えたのを覚えています。シーン攻撃もあり、高火力もいるので必須の役割はない以上何をして遊ぶかということでね…。ダブルクロスでこんな悩みを抱く日が来るとは思ってもいませんでした。
紫翠ちゃんの答えは博打回避型。《フェイトディストーション》なるアザトースのエフェクトで遊ぼう!という感じでした。さすがギャンブラーあまねさん。出目が瀕死の私にはできない発想です。
今回はボスが一瞬で塵と化したので、シナリオ終了後に別シナリオでのリベンジが決定しました。紫翠ちゃんの明日やいかに…!

PC③:朝比奈あさひな 小夜さよ (PL:とぺ子)
僕のPCです。信頼が失墜したクロウリングケイオス世界のUGN支部長。オーヴァード・人間問わず死を悼むことができる常識人だと思っています。
ちゃんと真面目に任務に取り組む模範的スタイル、スタンダードな支部長ですね。余計なクセとかないタイプの人間です。

戦闘面では支援屋でした。瑞谷くんと村雨さんのビルドを見てからデータを考えたのですが、やることないよぉ~と思いつつ、あの二人がどこまで伸びるのか……その限界に挑戦するための専用支援を考えました。
《常勝の天才》を最大限に生かすための再行動や、村雨さんの《雷鳴の申し子》を二回打つための蘇生エフェクトなど120%エフェクト盛りだくさんで、なかなかやばい構成でした。
結果的にエネミーデータに救われ、使用することはなかったので綺麗に帰還。
紫翠ちゃんリベンジ&次回HOもPC③ということで、支部長もセットで続投が決定!
次回は汎用性を考慮しつつ、リビルドします。

PC④:村雨むらさめ 和泉いずみ (PL:イシさん)
常識でありながら、陰のあるジャーナリスト。イシさんのPCは宿命なのか、イシさんがそういうHOに惹かれてしまうのか不遇なイメージがあります。
今回も開幕でシナリオNPCの嘉村祇が退場するという心苦しいOPを迎えており、村雨さんが彼に渡した不格好な護符が余計に哀愁を感じました。どうしてこんなことに…。

戦闘面ではコードネーム“破滅呼ぶ魔剣ダブル=エッジ”の名の通り、とんでもない性能を誇りました。
《異形の刻印》にエンブレムの「適合体」を合わせたトンデモHPをカバーリングで溶かして、《雷鳴の申し子》で火力に変える……確かにこんな圧倒的パワーみたいな武器があったら破滅を呼ぶと思います。
《融合》が前提とはいえ、人を守りつつ火力を出せるのってやっぱり美味しいですね…。リソースを守ってもらえた感謝はもちろん、設定にも噛み合っており良いなぁと思いました。
人柄的には真面目な良い人なのでこれ以上の破滅がないことを祈りたいです。

感想

ヒロインを救出に向かいつつ、邪神の復活を阻止したりとクトゥルフ神話的には王道的なシナリオですが、トンデモデータの数々に戦闘面の印象がかなり色濃く残っています。
メンバー紹介でも語りましたが、クライマックス戦闘は一瞬でした。シーン攻撃で超火力ともなれば無理もないです。RTAかな?
それよりも苦戦したのはミドル戦闘。中々珍しいと思うのですが、ミドル戦闘は2回。
そのどちらとも辛酸を舐めましたね。
データを組むときに散々「やることないってぇ~」とか言っていたのですが、ミドル戦闘のことを完全に失念していました。

1回目は浮遊するポリプ戦。
初めは瑞谷くんの攻撃+誰かの《常勝の天才》パンチでなんとかなると信じていました。
結果的に5ラウンドくらいやってたんじゃないでしょうか…。パンチが恐ろしいほど当たらない上に、瑞谷くんのダイスが振るわない女神の悪戯により、戦場は地獄絵図。
「エントランスを縦横無尽に飛び回るポリプ」や「素手では捉えられない!」など、参加者たちのコメントに大爆笑でした。
素手で殴りかかってくるものの、一撃も与えられない矮小な人間には目もくれず、瑞谷くんしか見ていないポリプも空気を読んでいましたね…。
後にも先にもこんな体験はないと思います。ないことを祈りたい。もうやりたくないです。

2回目はグール戦。華麗に避ける村雨さんや紫翠ちゃんの拳がヒットしたりと、1戦目よりははるかに良かった気もしますが……こちらもなかなか泥仕合でした。
ミドル戦闘でロイスを切り振り足しで倒すような局面なんて、なかなか無いと思います。
グール戦でこんなにダイスで一喜一憂するなんて思ってもみませんでした。
正直、瑞谷くんの攻撃のコスパが悪かったら積んでたと思います。本当に感謝しかありません。

結論、アタッカーは最低でも2人は必要! 素手なんて当てになりません!
いい教訓になりました。

最後に

とんでもなくカオスでした。真っ当なシナリオのはずなのにどうしてこんなことに…。
それはそうとして、ダイスの結果でわちゃわちゃするのはやっぱり楽しいですね!TRPGの醍醐味だと思います。
とはいえ、今後はこんな真似をしないよう今回の件は教訓にしたいと思います。やることない!って思っても、しっかりと周りを見るのじゃ…。
愚かすぎるPT相手に最後までシナリオを回してくださったたっつんさん、ダイスに恵まれない中最後まで共闘してくださったあまねさん、イシさん、まきさん。
同卓ありがとうございました!